セルパンの眼 op.41

セルパンの眼
作品番号:41
読み:せるぱんの め
編成:尺八5(E,D,C,H,A)
長さ:約10分
初演:阪口夕山 米村鈴笙 饗庭凱山 岡田道明 川崎貴久

セルパン(Serpent)は「蛇」を意味するフランス語。
蛇は各国で幸福や生命力の象徴として崇められることも多い。
一方で、その見た目や強力な毒を持つことから、嫌われることも多い生物である。

この曲はそういった蛇の二面性を、異なった個性を持つ2つの楽章で表現した。
また、尺八は1尺6寸(E),1尺8寸(D),2尺(C),2尺1寸(H),2尺3寸(A)を用いた。

1楽章では白く美しい蛇の姿をイメージした。
最初に現れるテーマを変奏し、他パートとの絡み合いを演出することに努めた。また、それぞれの尺八の出しにくい音を他の尺八が補完するような構成とした。
2楽章は獲物を狙う獰猛な蛇をイメージした。
リズムを全面に押し出す曲構成としている。
尺八編成の活用は音のぶつかり合いと無調感の演出のために用いている。